心臓血管外科 ~下肢静脈瘤~
下肢静脈瘤とは

下肢静脈瘤の原因

下肢静脈瘤の病態
下肢静脈瘤の患者さんでは、足から帰ってくる酸素が使われた後の静脈血が、弁の壊れた伏在静脈に逆流して行き、足にうっ滞した状態となり、足がむくむ、だるいなどの症状があらわれます。下肢静脈瘤の症状
1.外見上美容上の問題 2.足が重い、むくむ、だるい、つる 3.痛む、かゆい 4.皮膚炎、湿疹 5.皮膚の色素沈着、皮膚硬結、潰瘍下肢静脈瘤の治療
● 圧迫療法(弾性ストッキング)
医療用の弾性ストッキングは、一時的に症状を軽くするには効果はありますが、本質的に静脈瘤が治るわけではないことは十分理解しておいてください。下記治療の補助療法として、弾性ストッキングは用いられます。
● レーザー治療(形成外科)
網目状静脈瘤、クモの巣状静脈瘤などの細い血管の静脈瘤に対してレーザー治療も有効です。(自費診療)
● ストリッピング手術
病気になった静脈を抜き取ってしまう治療です。
従来から行われており、再発率が低い利点があります。半身麻酔や軽い全身麻酔が必要で、原則、入院治療となります。傷が残る等の欠点があります。
● 血管内治療
- 血管内レーザー焼灼術(ELVeSレーザー治療)
平成23年1月より保険適用となった新しい治療法です。 下肢静脈瘤の原因となっている静脈に直径1mm程度のレーザーファイバーを挿入しレーザー照射を行い、静脈を熱で閉塞させ、その結果静脈の逆流は止まり、静脈瘤を縮小・消失させてしまう治療法です。従来より行われている血管を抜去(ストリッピング)する手術に代わる新しい治療法です。日帰り治療も可能です。 局所麻酔で、手術時間も30分程度と短く、体の負担も少なく、治療後の皮下出血や痛みも少なく、傷も小さく(約1-2mm)で傷跡も目立ちません。